ペットを飼っている方なら、一度は「健康診断を受けさせようかどうしよう?」と迷ったことがあるのではないでしょうか?
特に初めてペットを飼った方は、健康診断の必要性や内容について、よくわからないことが多いと思います。
このブログでは、ペットの健康診断がなぜ重要なのか、どのような内容が検査されるのか、費用はどのくらいかかるのかについて詳しく解説します。
愛犬・愛猫の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。
ペットの健康診断が重要な4つの理由
家族の一員であるペットには健康に長生きしてもらいですよね。
年々、人間同様に犬猫の寿命も延びています。これはペットの家族化が進んだことによる獣医療技術やフードの質の向上が貢献していると考えられています。
加えて、飼い主の考え方にも変化が生じています。ペットに何かあってから診察・治療をするのではなく、病気の早期発見・早期治療を目的に予防医療を意識するようにもなってきました。
ペットの予防医療の啓発・普及活動を展開する獣医師団体 Team HOPE の調査によると、健康診断を受診するワンちゃん・ネコちゃん共に増加しています。
(健康診断を)定期的に受診させているご家族は 犬で2016 年 39%⇒2022 年 55%、猫で2016 年 24%⇒2021 年 40 %に増加。犬猫ともに16ポイントに増加した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000086019.html
ここでは、ペットの健康診断が重要な4つの理由をご紹介します。
病気の早期発見・早期治療
ペットは、私たち人間のように言葉で症状を訴えることができません。特にワンちゃんは本能的に痛みを隠す習性を持っており、毎日接する飼い主さんでも異変に気付くのが遅れてしまうことがあります。健康診断では、獣医師による診察や検査を通して、病気の兆候を早期に発見することができます。早期発見・早期治療は、病気の完治や後遺症を防ぐために非常に重要です。
食生活や飼育環境のアドバイス
健康診断では、獣医師からペットの食生活や飼育環境に関するアドバイスを受けることができます。ペットの年齢や体質に合った食事や、適切な運動量、清潔な飼育環境は、ペットの健康維持に欠かせません。獣医師のアドバイスを参考に、ペットにとって最適な生活環境を整えることができます。
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イギリスのブリーダーが開発!中型・大型犬に嬉しいドッグフード『ネルソンズ』成長・発達のチェック
子犬や子猫の健康診断では、成長や発達のチェックを行うことができます。体重や体長、歯や骨の発育状況などを確認することで、ペットの健康状態を把握することができます。また、成長過程で現れる特有の病気やケガについても、獣医師からアドバイスを受けることができます。
飼い主とのコミュニケーション
健康診断は、飼い主と獣医師がペットの健康について話し合う場でもあります。ペットの様子や気になる点などを獣医師に相談することで、より良い飼育方法を知ることができます。また、獣医師からペットの健康に関する最新情報を得ることもできます。
このように、ペットの健康診断は、病気の早期発見・治療、予防接種・寄生虫駆除、食生活や飼育環境のアドバイス、成長・発達のチェック、飼い主とのコミュニケーションなど、様々なメリットがあります。大切なペットの健康を守るために、年に一度は健康診断を受けさせましょう。
健康診断のデメリットは手間と費用だけです。
体の不調を自分から伝えられない愛犬・愛猫のことを考えると受けない理由はないですね!
ペットの健康診断の内容と費用について
いざ、健康診断を受けることを決めても、愛犬、愛猫にどのようなプランや診断を受診させるべきか悩む飼い主さんは少なくないと思います。
また、病院に行く経験が少ないワンちゃん・ネコちゃんの場合、
健康診断のコースは提供されるメニューは難しいです。ペットの健康診断では、一般的に以下の検査項目があります。気になる検査を提供している病院を調べて、獣医さんと相談しながらご自身のワンちゃん・ネコちゃんに適したプランを決めていくことをお勧めします。
一般内科検診/一般身体検査
- 視診: 毛並み、皮膚、目、耳、鼻、口、肛門周囲などの異常がないか確認します。
- 触診: 関節や骨の状態のみならず、体温、脈拍、呼吸数、リンパ節などの異常がないか確認します。
- 聴診: 心臓、肺、腸などの音に異常がないか確認します。
血液検査
血液検査を行い、血液中の成分を調べます。
- 完全血球計算(全血球検査:CBC):赤血球・白血球・血小板の数値測定と形体観察により、貧血・脱水・感染・炎症・止血機能を確認します。
- 生化学検査:主に肝臓・腎臓などの障害・栄養状態の確認・代謝に問題がないかの確認をします。
- 電解質:神経や筋肉が正確に働くために重要なカルシウムやナトリウム、リン、クロールの値を調べバランス異常を調べます。
レントゲン検査
胸部や腹部の臓器を映し出すことで身体検査や血液検査ではわかりにくい異常を確認します。特に骨や関節の異常を調べるには有効であり、さらに大きさの比較も容易なため心臓拡大なども発見しやすい検査です。肺炎、気管支炎、気管虚脱、心疾患、胸水、腹水、結石、腫瘍、骨折、ヘルニア、妊娠状態など様々な疾患やその動物の状態を確認します。
- 胸部:心臓の大きさや気管、気管支、肺の状態の確認や救急疾患である肺水腫などのような診断にも用いられます
- 腹部:腹腔内臓器(胃、小腸、結腸、肝臓、脾臓など)の形や動き、腫瘍や腹水、結石の確認に用いられます。さらに子宮を撮影することで妊娠している動物では頭数や発育の状態を確認する妊娠診断も行うことができます。
尿検査/便検査
尿中の成分を調べます。腎臓病や糖尿病がないかのチェックが可能であり、腎臓病の早期発見のために欠かせないものです。初期の腎不全、腎臓そのものの病気を知ることもできます。一般的な尿検査では尿沈渣、比重の検査を行い、主に炎症、感染、尿の濃さ、糖尿などを確認できます。
- UPC:尿中タンパク/クレアチニン比の検査では、腎臓機能の働きを確認できます。
- 便検査:便中の寄生虫や腸内細菌に異常がないか確認します。
そのほかの検査
- 心電図検査
- 不整脈や心筋症の徴候がわかります。
- 一般的には、前と後ろの4本それぞれの足に電極を取り付けます。ペットに苦痛を与えないように工夫がされており、電気が流れやすいように電極をつける皮膚には専用のゼリーを塗ります。
- 超音波検査
- 超音波検査を行い、内臓の異常がないか確認します。
- 血圧測定
- 低血圧を示す場合は、全身状態が悪く命に関わる可能性があります。
- 高血圧を示す場合は、失明の危険性や他の臓器へのダメージの危険性があります。
- ホルモン検査
- 甲状腺などのホルモンバランスをチェックし、機能異常をチェックします。年齢とともに発生リスクが高くなる病気を早期に発見することができるため、シニアペットにオススメです。
- アトピー検査
- 食物アレルギー検査
ペット健康診断の費用について
ここまでペットの健康診断についてまとめてきましたが、気になるのはやはり費用。
健康診断の費用は病院によって大きく異なるため一概に言うことが難しいですが、ある程度規模のある事前に確認するようにしましょう。
筆者調べで豊富な実績を持つ動物病院のメニューを元にまとめましたので是非メニュー選びの参考になれば幸いです。
健康診断の費用について
ライトコース 費用レンジ:¥8,000~12,000
含まれるメニューの例
- 一般身体検査
- 糞便検査
- 尿検査
- 血液検査(血球計算・血液化学検査)
スタンダードコース 費用レンジ:¥12,000~¥20,000
含まれるメニューの例
- ライトコースの内容に加えて
- +レントゲン検査(腹部)
- +超音波検査(腹部)
プレミアムコース 費用レンジ:¥20,000以上
- スタンダードコースの内容に加えて
- レントゲン検査(胸部・腹部)
- 超音波検査(心臓・腹部)
- 心電図
費用については動物病院によって「小型犬」「中型犬」「大型犬」によって診断費用が異なる病院もあります。必ず事前に確認するようにしましょう!
ペットの健康診断にペット保険は適用されるのか?
健康診断の受診を検討している飼い主さんには以下の質問を抱いている方も少なくありません。参考までに掲載します。
- Qペットの健康診断にペット保険は適用されますか?
- A
いいえ。ペットの健康診断はあくまで「予防」が目的です。「治療」を目的としないためペット保険は適応されず、全額費用を負担することが一般的です。
また、ペット保険に入っているからといって、予防を怠るのも危険です。
治療費が全額カバーできるペット保険の種類は少なく、補償金額にも限度がありますので大きな病気や手術は避けたいです。
ペット保険については以下の記事で詳しくまとめておりますので、この機会に加入を検討したり見直してみてはいかがでしょうか?
健康診断の流れ
病院によって異なりますが、一般的にペットの健康診断は以下の流れで行われます。
- 予約
- ほとんどの動物病院では健康診断について予約制を敷いています。検査前に必ず確認するようにしましょう。また初診では検査できない場合もありますので一度ワンちゃんネコちゃんの様子を確かめるためにも検討している病院に連れていくことをお勧めします。
- 問診
- 消化器が映る場合、食べ物が溜まってしまい撮影を妨げることがありますので、当日は絶食を推奨する動物病院が多いです。事前に確認をしましょう。
- 便・尿は当日の朝ご自宅で採取をお願いしている病院が多数派です。
- 身体検査
- 病院によりますが所要時間は30分から1時間のケースが多いです。
- 精密検査
- こちらも病院と検査内容によりますが2~3時間かかるケースが多いです。泊まりでの検査は一般的ではありません。
- 結果説明
- 全ての検査結果がわかるまで、数日間かかるケースが多いです。
- 獣医師より検査結果の報告(後日)
- アフターフォロー
- 検査の頻度は、年齢や健康状態によって異なりますが一般的に推奨されている情報を記載します。
- 子犬・子猫: 3ヶ月ごと
- 成犬・成猫: 年に1回
- シニア犬・シニア猫: 年に2回
※持病や一度大きな病気をしたことがある場合、7歳前でも1年に2回などの健康診断を受けていただくことが望ましいです。
(管理人)
動物病院のウェブサイトなどで、どのような検査を行っているのか確認がオススメです!
まとめ
今回はペットの健康診断についてまとめました。
結論ペットにとっても飼い主さんにとっても健康診断はとても重要な要素です。
人間同様にワンちゃんネコちゃんもいつ体に異変が起きるか分かりませんし、若いからといって病気にならない確証もありません。
大切な家族と長く健康に生きていくためにもぜひ定期的に健康診断を受けさせてあげましょう!